ポップはテレビには映らない。ポップは電通と博報堂とアサツーディ・ケイによるキャンペーンとTEPCOの提供では報道されない…。なんてね。去年、素晴らしい楽曲を僕らに届けてくれたShing02とHUNGERの言葉を引用したくなる(「アサツーディ・ケイ」は勝手に足した)。
何故かと言えば、「ポップ」を騙るポップでない連中があまりにも酷いからだ。だからこそ、倦まず弛まずこう言おう。「ポップは僕らの手の中だ!」と。
未成熟性、あるいはアマチュアリズムを売りさばく昨今のアイドル・ブーム(しかも、もっと酷い事に彼女たちアイドルは、中途半端なプロ意識まで持ち合わせている)。愚鈍な歌詞、下手くそな歌、過剰な音を詰め込んだしょうもない打ち込み音源と適当なメロディ…。もううんざりだぜ。
長くなった。さて、MAHOΩ。「MAHOΩ」と書いて「マホー」と読む。彼女らは、可愛い女の子二人がフロントで歌い踊る、目にも優しい八人編成のロック・バンドだ。そして、『摩・歌・不・思・戯ep』は彼女たちの1stデモCD-Rだ。
ヴォーカリストの二人の、なんだか少し不安定な歌唱を聴くと、MAHOΩもアマチュアリズムを安売りするアイドルのように、もしかしたら思われるかもしれない。しかし、彼女たちを素晴らしいポップ・バンドたらしめているものは、ニュー・ウェイヴィで強靭なバンド演奏(特にドラムスと、素晴らしい音色を聴かせる3キーボーズ)と、気の利いたアレンジとメロディを持った楽曲群だ。まるで大貫妙子と矢野顕子がYMOとタッグを組んでいた頃の音楽のようじゃあないか(更に言うなら、MAHOΩには、電子音の実験とポップ化が盛んに行われていた80年代の美味しい部分を掬い上げたシャープさとキレの良さがある)。
まずは名曲「しかけの恋」を聴いてほしい。「しかけの恋」は最早、ポップ・クラシックだと言い切りたいほどの貫禄と素晴らしいメロディを湛えている。
MAHOΩ【しかけの恋】2011/8/28 早稲田ZONE-B
そして、ユーモラスでキッチュなダンス! これこそがアマチュアリズムとプロフェッショナリズムの垣根を突き崩し、パフォーマンスとハプニングの境を曖昧にする、素晴らしきMAHOΩの魅力だ。その魅力は「僕らに愛を!」という曲に凝縮している。
MAHOΩ【僕らに愛を】2011/8/28 早稲田ZONE-B
「僕らに愛を!」だなんて、まさにその通りだ。僕らには愛が必要だ。洒落を織りまぜ、取り留めのない愛を歌う詞は、なんだかよくわからないけれど心に残る。でも、なんだかよくわからないからこそ良い。簡単にわかってたまるか。
これからMAHOΩは、魔法じかけの洗練されたポップをどんどん更新していき、より多くの人に届けるに違いない。僕らにポップを!
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